実は先週から咳が止まらない。
最初は風邪かと思っていたのだけれど他に症状はないので
もしかしたらアレルギーかもしれない。
秋にも花粉症ってあるらしいからなぁ。
昨夜もベッドに入ったものの咳が止まらず、
寝た状態よりは座っている方がラクなので夜中に一人台所で座っていた。
すると寝室から夫の寝言が聞こえてきた。
声が小さいのか何を言っているのかわからない。
近づいたら聞こえるかも…。
そう思い寝室に急ぐと最後の一言だけ聞き取れた。
2時4分
○○しまして申し訳ございません。
とても丁寧、でも少し軽いおわび口調の寝言。
「チーズケーキ下さい」
「本日完売しまして。申し訳ございません」
そんな感じの寝言だった。
けっこう長くしゃべっていたから大物寝言だった可能性あり。
もったいないなぁ。
そう思いつつ台所に戻る。
しばらくするとまた夫の寝言が聞こえてきた。
慌てて寝室に飛び込む私。
2時12分
(ハッとして)気をつけてくださいねっ!
誰かが目の前で足をすべらせ、ハッとして一言って感じだった。
またもや最初の方は聞き逃している。
なんだかもったいない。
小さい声ながらもハッキリしゃべっている寝言なのだ。
台所で座るのを諦め、夫側のベッドサイド脇に座って待機することにする。
頭のすぐ側にはチェストがあるので足に近い方に静かに座る。
すると夫は私がそこに座るのを待っていたかのように足をにゅーっと折り曲げ
私の肩に膝をのせた。無意識なので重い。
どうしよう。肩乗り夫だ。(足だけなんだけど)
しばらく悩んでからそっと夫の足を持ち上げその場に下ろす。
もちろんベッドからはみ出ているのでだらんと下に落ちる夫の足。
その体勢がイヤだったのかすぐに寝返りをうち、普通の姿勢に戻った。
私の咳もおさまってきているようだし、そろそろ寝るか。
そう思いベッドに入る。
夫は歌ったり、口を閉じたまま寝言を言ったりしている。
全て「んー」の発音しかないのでさっぱりわからないがまだ寝言は続く予感。
しばらくすると敬語を使った夫の寝言が聞こえてきた。
聞き取れるまではもう少し! 頑張れ夫!
そう思いながら見ていると、急に大きな声で寝言を言った。
2時30分
咳とめないといけないからなぁ。
別のやり方考えないといけないかもね。
……(しばしの間)
ネギ巻くかぁ。
ここ数日私がずっと咳をしていることを夫はもちろん知っている。
だから普通に考えるとこの寝言は私との会話のようだ。
もしかして夢の中の私は喉にネギを巻くハメになっているのだろうか…。
謝ったり、注意したり、歌ったり、敬語で仕事口調で話したりしていたのに
急に私との現実的な会話寝言。
夫の夢の中の状況はクルクルと目まぐるしく変化しているようだ。
この後夫の寝言はラッシュを迎える。
私が咳こんだ後に発していることが多いので私の咳に反応しているようなのだが
どうも私に向けてしゃべっていない。
内容は咳の話ばかりなので声をかけられたのかと思って返事をしても
こたえは返ってこないし、口調も独り言っぽいのだ。
2時40分
はいっ!!
2時43分
まだ咳してんの。
(ちなみにこの時は私は咳をしていなかった)
3時26分
大丈夫? うがいしてきなよ。
3時35分
その咳じゃない気がするんだけどなぁ。
4時31分
どうして頭悪いんだろうなぁ。
だって寝れないでしょ?
いやいやいや、なんか言った?
どうも私の咳で夫の意識はほんのちょっぴり目覚めるようなのだが
眠さには勝てず「咳」という単語だけを残して夢の中に戻っているようだ。
そして最後の寝言の後、ふと目が覚めたのか夫が目をパッチリあけ
私の方を向き、私の顔をつまんだ。そして
4時38分
こんにちは~!
まるで腹話術師が人形に向かって挨拶しているように元気よく言った。
そういえば普段から夫によく顔をつままれている私だが
そのつままれて崩れた私の顔が腹話術の人形に似ているとよくいわれる。
だから本当に腹話術のつもりで私を人形に見たてて挨拶したのだろう。
なので私も元気よく、でも小さい声で「こんにちはー!」と返事してみた。
……
返事がないことほど虚しいことはない。。
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